trapped in china - addictive and fun but hell







中国に閉じ込められる。









何の準備もしてなかったがためにSNSもGoogleも全滅、キャシーアッカーを読み散歩に行くという健康的なのかよく分からない生活を強いられる。深夜の便が欠航したのに何の案内もなく疲れ果てた私はやさぐれた態度でどうすればいんだよ?とエアチャイナカウンターのおじさんを見つめる。数十人も同様のクレームを受けただろうおじさんはかったるそうに ”大丈夫大丈夫、free hotel! free food!” と私をあしらう。くたくたになった私は刑務所行きみたいなバンに詰め込まれそのフリーホテルに向かう。



まじでTumblrの中に住んでるみたいで逆に胸がときめきはじめる。このバンなんなんだよ。ホテルに向かうバスの車窓、ど田舎の風情、突如として灰色の低い建造物たちのすきまから打ち上げ花火が上がり始め中国からの歓待を受ける。バカでかいダブルの部屋に通され全く落ち着かず噂のフリーフードとやらを覗きにレストランに向かう。体育館みたいなホールの中にバイキング方式で皿が並んでいるが謎の肉と骨の料理ばかりでチャレンジ精神の薄い私はトーストとレタスしか食べられない。それも食べられないので電気の消えた売店で無理やりオレオを買い部屋でたらふく食べる。シャツ1枚でうろつきながら眠りにかかっているとノックが聞こえる。あまりにしつこいので外に出ると馬鹿でかい廊下にぽつんと小さなアジア人の女の子。



「私もこの部屋だと思う」というので、そんなわけないじゃんエアチャイナに聞いてみなと言いつつちらりと見た彼女の手には私の部屋番号の鍵が。状況が飲み込みきれないまま、見知らぬ女(私)と一晩過ごすことになったその小さい女の子を憐れみつつ「好きに部屋は使ってくれ私は寝る」と気持ちを託し即寝、彼女がいびきかいてる間に目覚め空港へ行く。と、私の便はまた遅延で中国滞在17時間の延長戦に。新たなホテルに連れられると再びその小さな女の子と同室。もう驚きもない。気まずくなった私は外を散策。部屋に帰ると少女の手にはタバコが。その日の私の「wifiの調子どう」に次ぐ二言目、「空港でタイター奪われてつらい」でその少女は私に同情してくれスーパーに連れて行ってくれる。



めんどくさがる店主にしぶしぶ飾り棚を埋め尽くすシャイニー・シガレットを1つづつ計20箱(アメリカ持ち込み可能最大数)注文する。そんな買うんかと若干引き気味の彼女であったが可愛いじゃんと力説するとなら私もと牡丹のタバコを買っていた。そして今も彼女は隣のベッドですやすやしている。名前すら知らない。